中小企業診断士合格体験記

中小企業診断士2次試験合格体験記…小林正和

・信じられない。僕が合格するなんて

「家から電話です」会社の交換台からだ。何だろう。「中小企業診断士に合格したよ」と母から電話である。本当だろうか、信じられない、でも次第にうれしさがこみ上げてくる。顔を紅潮してくるのがわかる。もう一回家に電話をし確認する。間違いないらしい。やったー、もう勉強しなくていい。でも僕なんかが本当に合格していいんだろうか。全く勉強していなかったのに。他の人に申し訳ない。

・今回で3回目、1次試験は別のところで勉強する。(1年目)

僕が中小企業診断士を勉強し始めたのは、もう3年前になる。社会保険労務士をとってそれからダブル資格を取ろう、ということで始めたのである。1次試験は社会保険労務士と同じ受験機関で勉強し、なんとか1回目でクリアー。しかし2次試験は全くダメだと思っていたため勉強せず、あえなく不合格となる。

・TBC広島校で勉強する

この2次試験の後、会社関係の知り合いから、TBC大阪校のI先生を紹介される。しかしそのときはTBCの先生とは知らず、診断士の先生として紹介された。それから広島校の川上先生を紹介されTBCで勉強することを決意する。

「よ〜し、絶対合格するぞ。」

・2年目、大学院に行くことになる(神戸と福山との掛け持ち)

しかし、翌年の1月から講義が始まるが、以前から挑戦してやろうと思っていた大学院にも挑戦することに決める。1次試験は一生使えるから、大学院に行ってもその間に勉強すればなんとかなるかも知れないと安易に考える。

2年目の4月、神戸大学大学院経営学研究科(MBAコース)に入学する。全員が社会人である。僕は広島県福山市に住んでいるため新幹線通学となる。最初の入学案内書では土、日曜日で卒業できると書いてあったが、なんと1年目の前期は土、日曜日の講義はなく、しかも論文提出日は8月20日で1年半での卒業が標準コースと聞く。「うそだろー、こんな話は聞いていないよ。」学生のほとんどが抗議をするが変わらない。仕方なく週に3回以上通うことにする。しかし、大学院の講義が始まると大学院の勉強はとてつもなくしんどい。1週間で厚さ3Cmほどの文献を読んで翌週には3千字のレポートを提出するという毎日を繰り返す。一科目でこれだけの量があり、他にも科目を取っているため、どうしても診断士の勉強の方がおろそかになってしまう。

また、同期で診断士で活躍する人がいて勉強方法のことを聞くが、「あれは簡単ですよ。すぐ合格しました。」との話で、どうして簡単に取れるんだろう、尊敬とがんばらねばとの複雑な気持ちで思いを新たにする。

そして前期は7月中旬に終わるが、共同研究、特別講義もあり実際に診断士の勉強ができたのは盆過ぎてからである。TBCの講義にはぼろぼろになりながらほとんど出席したが、このような状態だったので超低空飛行をせざるをえない状態だ。先生からも「まだ間に合います。がんばりましょう」との励ましの言葉をいただくが、どうすればいいんだろう。大学院に行ったのは間違いだったのかと反省する。

それから診断士の勉強を集中し始めるが、やはりどうしても時間不足のようだ。超低空飛行のまま、あえなく2年目も不合格になった。

・3年目、全く勉強できない

10月10日の試験が終わると同時に大学院もその3日後から後期に突入する。卒業するためにはここでたくさん単位を取らなければならない。しかも土、日も講義があり、その上共同研究も前期に引き続き行われることになった。前期よりも神戸に行く回数が増え、連日仕事を終えると大学院で講義、最終の新幹線で帰宅、週末はレポート作成という日々を送る。全く診断士試験のことは忘れてしまった。この生活も翌年の2月頃まで続く。

・修士論文と論文審査会、あと1ヶ月

99年の新学期、大学院も2年目に入ると単位も取り後は修士論文作成だけとなったが、教授を囲んでのゼミ、研究発表と息をつけないハードな日々が続く。それでも以前と比べだいぶ神戸に行く回数が減ったが週1回は最低行く必要がある。ゼミは石井淳蔵教授でマーケティングを専攻し、テーマもCS(顧客満足)に絞る。

6月に入ると個人研究の他に共同研究も課せられているため、テーマに沿って各企業訪問を行う。仕事どころではなく8月20日の論文提出、9月4日論文審査会と研究一筋の日々が続く。

そしてついに卒業の日がやってきた。9月27日、大学で学位授与式が行われる。

「ついにやったぞ、卒業だ。僕でもできるんだ、やればなんでもできるんだ。」

・もう9月。本を注文して中対を重点的にする。事例は昨年の講義ノートや本を3回読むのがやっと。

こんな状態なので、中対の本を注文して勉強し始めたのが9月になってからであった。昨年一緒に勉強していたUさんからいろいろ情報をもらい、勉強し始める。中対200字は40問を絞り込んだ。

しかし、地域の運動会、大学院の共同研究の残りなどで、なかなか進まない。「やはり今回の試験は無謀だよな。」と思う。

だんだんと時間がなくなり中対だけでなく事例もしなくてはと思い、昨年の講義のノートや本を引っ張り出して読むが、3回読むだけでもう時間切れとなってしまった。その間に中対をテープにとり通勤の車の中で聞いたりするがなかなか覚えられない。

やはり時間切れだ。今回は来年へのステップと考えよう。

・試験当日

いよいよ試験当日。大阪校のI先生、広島校のK先生に大商大の校門の前で出会うが「大学院卒業しました。今日は全くだめです」と言うのがやっとである。

中対は600字は1の新規創業を選ぶ。200字は4問のうち2問が当たる。なんとかなるかな。それから事例問題をするが、最後の問題が終わった瞬間、「また来年来よう」と思うほど手応えを感じない。ただ自分の研究テーマであるCSやフランチャイズの問題がでる。

・最後に…いまだに不思議です。

未だに合格したなんて信じられない気持ちである。なぜ僕が…。全く運としかいいようがない。実際昨年から勉強できたのは直前の3〜4週間くらいしかなかったのだから。

 

 

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